てのひらを、たいようにAB
ブランド/Clear
ジャンル/FD
2003年5月発売

人の心を読み取るという”さとり”の伝説。
穂、美花、そして永久と過ごした夏も、だんだんと秋へ移ろおうとしている。
寒くなる気候に反して、暖かくなる周囲の人々、人と絆。
それは、”さとり”の人たちの願いの具現化だろうか。
さとりの力を持って生まれてきた人。それを取り巻く人々の、”今”と”昔”の物語。

前作、「てのひらを、たいように」のファンディスクです。
なわけで、基本的には変化無しです。このシステムは特に使いにくいことは無いので、このままで十分でしょう。

セーブ箇所は56個。
はっきり言って、こんなにいりません(笑) そういえば、ここの部分のデザインが変わってます。

絵師はおーじさん。
相変わらずのろりぃ気味な絵ですが、前作でも特に抵抗はなかったのでよいです。
ただ、前回で高評価だった一枚絵と立ち絵の誤差の少なさなんですが、今回は結構目に付きました。というか、少し絵柄が変わった……かな。新規に書き下ろした枚数はかなり少ないです。CG鑑賞モードでも前作にあった絵がいくらかありますし。立ち絵の枚数もそれほど追加されてません。

音楽鑑賞モードが無いので、正確な曲数がわかりません……
ただ、聞いていた感じでは新規追加分はないと思われます。
ボーカル曲も流れる場面はありませんでした。

声優さんは今回もいい仕事しています。
ただ、前回ほどのインパクトはありませんでした。
上手なんですけど、うーむ、といった感じでしょうか

書き手は冬雀さん、秋津環さんと前作と同じ布陣。(って当然ですかね(笑))
今回は、本編に繋がる「過去編」と本編後の後日談の「未来編」で構成されています。あと、おまけも1話。

まずは未来編ですが……ちょっと評価低めですね。
前作の回想シーンが長過ぎる点が解消されていません。会話がスムーズに流れてきたところで、前作の流れとかをダラダラと解説するので非常にテンポが悪くなってしまいます。実際、それで急に話にもどっても、え?、という感じになってしまいます。

全体としても、それほど印象に残る話ではなかった気がします。その何気ない場面こそが、永久ちゃんの願った幸せなんだよ、というつもりだったのでしょうか。

んで、過去編。
こちらはそこそこ読み応えがありました。”さとり”の本編にいたる経緯など、本編で語りきれなかった部分を描いていました。

少し気になったのは、日本語の部分……というか、語感でしょうか。例えば、冒頭での「とはいえ、山の中で狩りをしながらだったとはいえ」という部分。「とはいえ」と繰り返すことで、歯切れの悪さを感じました。こういう部分が、比較的力を入れてないであろう部分で散見されました。あと、表現の重複とか。話の核心部分が面白かっただけに、残念でした。さすがに、本編でもいえることですが、核心部分に行く前に読み手に飽きられると、せっかくのメインの良さも失われると思うんですよね。

おまけは……何もいうまい。
ファンディスクということなのか、全体的に短めです。ボリュームもそれほどではないです。

蓮見まりあさん
本編と対照的に描かれていたため、かなり好感がもてました。これなら乾や巽が従者やってる気もわかるような……。彼女メインのシナリオとか、もう少し扱いレベルが上がっていればよかったのに……っていう人も少なくないのでは?

2004.11.4