CLANNAD
ブランド/Key
ジャンル/恋愛AVG
2004年4月発売

桜のカーテンに彩られた、学校へ続く坂道。
そこには似合わないため息がひとつ。
1年ぶりの学校、そこへ続く坂道。
そこには似合わないため息がひとつ。
二人は出会い、ともに歩き出す。人の助け合い、家族愛をテーマにした、温かいお話。

Kanon、AIRのビジュアルアーツ系ウィンドウから一新され、使いやすく、キレイなウィンドウになってます。右クリックで出るメニューとか。自動読み進みモードでカーソルが動いてる時は止まって待ってくれる機能は便利だと思います。

セーブ箇所は100個。
この作品では各キャラにエピソードがあり、その分岐を追ってセーブしていくと結構使うかもしれません。とは言っても、これだけあれば十分だと思います。

絵師は樋上いたるさん。
Keyの絵といえばこの人、って感じで認識されていると思います。Tactics時代も含めるとONE→Kanon→AIRと、クセが大分抜けてきていますが、CLANNADでまたレベルが上がったような気がします。

しかし、製作初期にかかれたと思われる絵と、終盤にかいた絵に若干違いが出てます。まぁでも気にするところでもないかと。

背景はあいかわらずいい仕事してます。通学路、学校、商店街、幻想世界など、塗りはきれいですがうるさすぎず、お話をうまく引き立てています。

全部で45曲、うちボーカル曲が4曲となっています。
Keyの売りのひとつは間違いなく音楽だと思うのですが、今回も期待を裏切りませんでした。ボーカル曲は、ある種反則的な場面で使われ、感情の高ぶりを誘引してくれます。どれも秀逸です。やっぱり「メグメル」かなぁ、とか思います。デモムービー公開時点からはまってましたし。

そしてBGMも耳に残るものでした。雰囲気を作り、前面には出てこないのですが、心に響きます。「空に光る」、「渚」なんかはお気に入りです。曲単体として聴いていたい、と思わせるくらいです。

また、過去作品同様、音声はありません。麻枝さんもいつぞやのインタビューで答えてましたが、CLANNADフルボイスにすると収録に何年かかるかわかんないです。それに無くても問題は無いかと。

Keyの根幹を支えるシナリオ。書き手は麻枝准さん、魁さん、涼元悠一さん。
3人で分担しても凄い量になってます。そして量だけでなく、質も兼ね備えています。メインヒロインは5人ですが、サブキャラクターにもEDがあるので、この量かなとか思ったり。

各シナリオで”家族愛”をテーマにした温かい物語が展開されます。
それは親と子の関係に限らず、いろいろな形で提示しています。様々な境遇のキャラが人とのつながりによって乗り越え、成長していく姿。本当に心打たれます。キャラ別に見て渚、風子、ことみのシナリオは甲乙つけがたいですね。

渚、風子シナリオはある意味”Keyらしい”仕上がりになってます。特に風子。インパクトの強いヒロインとそれを支えたいと思う主人公。麻枝ワールドが口を開いてまってます(笑)

渚シナリオではそこまで極端ではないです。このCLANNADという作品を出そうと思った、一番伝えたかったメッセージ的なものがこめられていると思います。

一方のことみシナリオはKeyというより小説に近い感じを受けました。ただ悪い意味ではなく、伏線を張って、裏で破綻しないようにちゃんと人を動かして、っていうのが上手だったと思います。ちなみに、この3人のシナリオでは号泣しました。

逆に、3人のインパクトが強いためか、智代、杏シナリオは弱い気がします。キャラの心情の書き込みが足りなかったかな、と思います。非常にキャラに魅力があるだけに残念といわざるをえません。

これまでのKey作品と違い、CLANNADには高いエンターテインメント性があります。
ここに、ユーザーをここまで熱狂させる原因があるかと。バスケット3on3だとか、有紀寧のおまじない、智代のチェーンコンボなど中毒性があります。また、このようなイベントだけでなく日常の会話、特に春原が絡んでくると抱腹絶倒です。春原との会話も選択肢に数があるので、2周目3周目でも飽きずにプレイできると思います。

藤林杏さん
かなり智代と迷いました。えぇ。でも萌えだとやっぱ杏かなぁ、というなんだかすごく不透明な自己完結でこうなりました(笑) 普段の気の強さと根っこの部分にある優しさ、そして不器用さ。そんなものが共生しているところに魅力があるのではないかと。あと、うりぼうはそんなにかわいくないです。

……いかんせん、シナリオが物足りない感は否めません。

2004.9.10